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1997.9.17

1997.9.17
ピアニストのオフタイム Vol.3


がんばれ日本代表!

 日の丸を、平和の中で、意識したことがありますか? 一般的に日本代表を最も意識させる舞台、それはやはりスポーツに数多くあると思います。私は時間があれば会場へ足を運ぶこともあり、特にサッカーやテニスを見るのは好きです。やはり熱くなるのは国を意識する試合で、日本VS○○というのは力が入りますよね。
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最近では、テニスでは昨年のフェドカップ(1日目は観戦、2日目に伊達選手がグラフ選手を破った試合はテレビで)、サッカーは5月の日本-韓国戦です。Jリーグやパンパシフィックの大会も見に行きますが、やはり国の威信をかけての戦いに惹かれます。その時は日本というチームを作り、普段はライヴァルの選手達が抱き合って喜んだりして、露骨にストレートに感情を表せるのがいいと思うのです。




 フェドカップのとき、女子チームの応援に男子の松岡選手が駆けつけていました。ダンディな彼が必勝ハチマキをし、ジャージ姿で日本の大きな旗を振っているのです。「フレーフレー、ダーテ!」って。これにはうけたというか驚いたというのか、うーんスポーツマンは凄いと変に感心したりして。応援も一カ所に立ち止まってするのではなく、通路をダァーッと、あちらへこちらへと駆け抜けながら、「フレーフレー、ニーーッポン!」というような調子で盛り上げてくれるんです。それを伊達さんとか沢松さん、もちろん私たちもみんなでニコニコして見て、一緒に声を出したり手拍子したりして、あの独特のムード、シビアな試合のなかでふと和む空気、いいですよね。

 テニスはそれでも女性が多いのでどこかやっぱり上品めに終わるのですが、サッカーはまた違った雰囲気があります。もっと男くさいですね。ニッポンというより日本、日本!! という感じでしょうか。 5月の日韓戦は「対決」というよりは何か生で観戦していても今イチ迫力不足。それよりも先日のワールドカップ最終予選、日本対ウズベキスタン戦、これは「決戦!」という気迫充分で、本気の戦いを強く意識しました。私はこの試合はテレビ観戦でしたが、この試合に賭ける意気込みが強く感じられ、選手だけでなく彼らを応援する人たちは観客ではなく、まさにサポーターと呼ぶにふさわしい存在だったと思います。

試合が始まって、選手とボールの動きに一喜一憂する声。それは歓声でありどよめきにも変わり、落胆や熱狂が瞬時に発せられ、フィールドの選手たちに「われわれが見守っている」という支えが最も強く伝えられた試合であったのではないかと思います。誰かに見守られているという感覚、ひとりではないという実感、見渡せば幾万の人々の存在感。

 大舞台で結果を出せる喜び、特に大活躍したカズ選手。前日に行われたライヴァル韓国の試合では、カズ選手と同じポジションの韓国選手が3点取ったことを発奮材料にして、日本6得点のうち4点取ったとしたら、それって「大したものだ」と思いませんか。私はこの話が彼の本当の気持ちでなかったとしても、それがカズだ! それこそ男だ! という話の伝わり方がいいと思う。自分の仕事や研究の話だけでなく、こういうことに感心する大人がいいと思います。スポーツが好きな人に悪い人はいないっていうのが一番いいと思う。

 がんばれ日本! 宮谷理香も応援しています。

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